歯周病治療
歯周病とは?
歯の周りの歯茎や歯を支える骨が破壊される病気です。次のように進行します。
- 歯みがきが不十分だと、歯にプラーク(細菌のかたまり)や歯石が付着します。ザラザラになった歯の表面には歯周病菌が付着して毒素を作るので、歯茎が炎症を起こし、赤く腫れ、歯みがき時に出血するようになります。しかし、痛みは全くありません。
- さらに進行すると、歯茎の中の(歯を支える)骨が溶けて、膿が出たり、歯がグラグラしたりします。この時期になると、やっと痛みや腫れを伴うようになります。
- そして炎症を繰り返すとさらに骨は溶け、最後には歯が抜けてしまいます。
歯周病治療の進め方
① 歯周病の検査・診断・問診
- 歯周ポケットの深さの計測:原則として基本検査と精密検査を交互に行っていきます。
- レントゲン検査:1〜2年おきに必要に応じて撮影します。
・デンタルX線写真10枚法(個々の歯を精密に診断します
※中等度以上の歯周病の方にはデンタルX線写真10枚法の撮影をお願いしています。
② ブラッシンク指導
ご家庭でのブラッシングが不十分だと、いくらしっかり歯科医院に通っても歯周病は改善しません。いくら歯科医院で歯石を取っても、プラークが残っているとそこからすぐに歯周病の菌が供給されてしまいます。また、歯周病の菌は歯茎からの出血をエサにしてさらに毒素を作り、歯周病が悪化していく原因になります。
よって、本格的な歯周病の治療を始める前に、磨き残しが20%以下を目指します。
よって、本格的な歯周病の治療を始める前に、磨き残しが20%以下を目指します。
③ 歯肉の上の歯石取り
超音波で大きな歯石を取ります。その後、一度目の評価をします。
④ 歯肉の下の歯石取り
器具を使って1本ずつ丁寧に歯茎の溝の中にある歯石を取ります。
麻酔をして見えない深い部位の歯石を丁寧に取るため、何回かに分けて行います。
麻酔をして見えない深い部位の歯石を丁寧に取るため、何回かに分けて行います。
⑤ 再評価
歯周ポケットの深さ、磨き残し数値や歯石の取り残しの確認をします。
⑥ メインテナンスまたは歯周外科
歯周病が改善した場合はメンテナンスを、改善を認めない場合は歯茎の手術や再生療法を行う場合もあります。
歯周病治療は、 患者さん自身の協力が不可欠な治療 です。しっかり歯磨きをしてもらった上で、通院いただく必要があります。なぜなら歯肉よりも上の部分をきちんときれいに磨けていることは、歯肉の溝の中を触るために必要な条件になるからです。この条件が満たされない場合、歯肉の溝の中をきれいにすることは難しい可能性があります。もしくは妥協的に治療していくことになります。
せっかく時間をかけてやった治療が無駄になってしまうのは避けたいことです。
その為、患者さんにも協力していただくことが必要なのです。
せっかく時間をかけてやった治療が無駄になってしまうのは避けたいことです。
その為、患者さんにも協力していただくことが必要なのです。